修復車(事故車)とは?
自動車公正取引協議会、日本自動車査定協会、中販連が定めた規約で表示することが義務づけられています。
事故車といえば、交通事故で損傷を受けた車を指すように見えますが、実際は少し違います。実際は、交通事故に限らず自動車のフレーム(骨格)に大きなダメージを受けて交換または修理した経験のある車です。フレームを損傷すると走行機能に大きく影響を受けます。走行に影響のない、フェンダー、バンパーやドアなどは事故車には入りません。
雑誌等を見ていると「修復歴有」と記入されて掲載されていることがあります。実は、修復歴有とは事故車のことなのです。
上記の9点のフレーム箇所を修理または交換した経験のある車を事故車といいます。
事故車の再生
恐るべし板金技術はここまで進んでいます。
再生前の写真をみるとこの車はだいぶ痛んでいます。ボンネットはひしゃげで浮き右後ろの窓は大破しています。そして修理後は写真で見る限り完璧に治っているように見えます。
しかし、中身は直っているとはかぎりません。実際に生で目を凝らして見ると塗装にムラがあったり、ボンネットのゆがみが直っていなかったりします。ひどい場合だと別の車と前後合わせたりする場合もあります。
果たしてそんな車が安全と言えるでしょうか?
事故車は事故を呼びます。まっすぐ走らなかったり、走行中にタイヤがはずれたり、エンジンがとまったりといろいろな危険が潜んでいます。
事故車のメリット
事故車のメリットは修理したことによって商品価値が下がり、相場より格安で車を購入できる。
・・・ただそれだけです。
その代償として大きな危険を背負うことになります。
事故車のデメリット
事故車は購入するときは安いです。しかし売るときも安いのです。→ それは、見せかけの安さです。
板金屋の技術によりきりですが一見わからない部分が直っていないことがあります。まっすぐ走らなかったり、走行中にギシギシと音がしたり、ドアのしまりが柔らかすぎたり、硬すぎたり、ひどい場合は何もしていないのにドアがロックされたりします。
事故車は走行中に突然止まったり、ハンドルをとられたり、オイル漏れなどさまざまな危険な現象が起きる恐れがあるということを忘れてはいけません。
※見せかけの安さで修復歴車(事故車)を買ったはいいが、高速道路を走っていたときに突然タイヤが外れバランスを崩し、愛車が壁へとコースアウト!
→命取り。気をつけてください。
悪徳業者にご注意(見せかけの安さにご注意)
修復された箇所は素人目には簡単に区別できません。中にはきちんと修理をして売る業者もありますが素人にはわからないことをいいことに手抜き板金したり、事故車だということを隠して売る業者も珍しくなくなってきました。
それらの業者にとっては事故車を売ることはすごくおいしいことなのです。なぜなら事実を隠したり、手抜き板金して、また、無事故車より50~80万円も安く仕入れ、売り値は無事故車よりも少しだけ安く売れば利率がすごくいいからです。事故車の怖さをしらないほど恐ろしいことはありません。知らないことはその業者にとってはおいしいことなのです。中には事故車だということを公表し、きちんと修理箇所を説明する業者もありますが事故車は買わないに越したことはないです。
事故車の見分け方
まずは晴れた日で広い場所でを見ましょう。天気の悪い日や屋内、夕方に点検しても見分けることはできません。
1.ボンネットを見るボンネットを点検しましょう。斜めから見てください。映りこんでいる景色がゆがんでたり、塗装にムラがあったり、ボンネットとフェンダーの隙間がバラバラだったら事故車の可能性があります。 |
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2.ボンネットを開けるボンネットを開けてみましょう。ボンネットの取り付けボルト、フェンダー取り付けボルトに交換したあとはありませんか?交換経験があるとまわした 跡や塗装がはげていたりします。ねじがきれいなねじとそうじゃないのが混じっていたりした場合や塗装にムラがあったら事故車の可能性があります。 |
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3.ドアを見るドアを開けてボルトとシーリングを見て左右のドアの違いをチェックしてみましょう。ボンネットを同じで交換経験があると回した跡や塗装がはげた部分があります。またドアの開け閉めして感覚の違いを確かめてみましょう。 |
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4.ジャッキアップポイントを見る。ジャッキアップポイントとはジャッキで上げる際にひっかける場所です。その周辺にほかは違った凹凸があったら事故車の可能性があります。ただし、ランクル、パジェロなどのクロスカントリータイプの車には当てはまりません。 |
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5.トランクルームを見る最後にトランクを開けてみてください。開けたらフロアマットをめくってスペアタイヤの周辺をチェックしましょう。ボンネットを見たときと同じようにボルトの交換の跡あったら事故車の可能性があります。 |
以上のことを注意して買う前にチェックすれば、事故車をつかまされる可能性が低くなります。
もし、みつけたらその車を買うのはやめておきましょう。